脱炭素から始まる住宅産業の電化-3

本日からは脱炭素社会を実現するために、住宅業界が果たすべき役割について紹介していきたいと思います。

先般、国土交通省、経済産業省、環境省による有識者会議で、脱炭素社会の実現に向けた住宅・建築物の対策案が示されました。

その中で新築住宅における太陽光発電の設置義務化は見送りとなりましたが、住宅の省エネ義務化が明示され、各省庁は関連法改正を行う予定でおります。

2021年4月に施行した改正建築物省エネ法では、大規模建築物だけでなく、延べ床面積300平方メートル以上の新築ビルや商業施設も追加されましたが、今後は新築住宅も対象になる予定です。

省エネ基準では外壁や窓の高断熱仕様、高効率な空調、LED照明などの導入といった対策が必要になり、国交省の試算では平均的な戸建て住宅で省エネ基準を満たすには約11万円の追加費用が発生するようです。

一方で、課題は、既存住宅の省エネ対策にあります。
新築の戸建住宅は既に80%が省エネ基準を満たしているようですが、約5000万戸に上る既存住宅は11%しか省エネ基準に適合していないとのことです。

補助金や減税などの支援策を打ち出しても消費者の意識が変わらなければ脱炭素社会の実現は進展せず、事業者や国民の意識を高められるかが脱炭素のカギを握っております。

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脱炭素から始まる住宅産業の電化-2

日本政府が掲げた温暖化ガス排出量の削減目標は2013年度比46%減で、この削減目標を達成するためには温暖化ガス排出量全体の40%を占める発電部門の見直しが必須となります。

2019年度の総発電量に占める電源構成は、火力発電が76%・再エネ発電18%・原子力発電6%という構成になっております。

今回公表されたエネルギー基本計画案によると2030年度における電源構成は、火力発電が約40%・再エネ発電36~38%・原子力発電20~22%となっております。

注目すべきは再エネ発電の倍増ですが、2030年度までの時間的制約を考えると、比較的短工期で済む太陽光発電を大量に導入することになると思います。

一方で、日本の国土面積あたりの太陽光発電の設置量は主要国トップのようですので、更に太陽光発電を拡大させるには、農地転用や公共建築物や新築と既築住宅への設置など、幅広い対策が必要になることが予想されます。

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脱炭素から始まる住宅産業の電化-1 改正地球温暖化対策推進法

「脱炭素から始まる住宅産業の電化」

最近、特に目立つのが脱炭素関連の記事です。
日経新聞を検索しただけでも脱炭素関連の記事は、約350本/7月という掲載数になります。

これだけのニュースボリュームですから、世界や社会がいかに脱炭素を注目しているのかが分かります。

また、日本政府としても脱炭素社会の実現に向けて、法改正や政府目標を掲げて取り組みを後押ししております。

一方で、エプコグループの事業領域である住宅業界も脱炭素化の動きが加速しており、新築ではZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の推進や、既存住宅でも太陽光パネルや蓄電池を設置する際の補助金制度があります。

このように世の中が脱炭素に向けて大きく舵を切っていく中で、住宅業界の脱炭素化への取り組みやビジネスモデルの解説、そしてTEPCOホームテックが取り組む電化サブスクサービス(エネカリ)の進捗などについて、連載でご紹介していきたいと思います。

第1回目は、改正温対法について解説してまいります。

改正温対法(改正地球温暖化対策推進法)が成立し、2022年4月の施行を目指しております。

改正温対法は自治体や企業の脱炭素に向けた取り組み状況を見える化し、自治体や企業に対して再エネの導入や排出削減を加速させる狙いがあるようです。

アップル社が好例で、自社オフィスなどで使用する電気を再エネ100%するだけではなく、スマートフォンの部品供給企業などにも再エネ利用を求めております。

改正温対法のポイント
・2050年までに温暖化ガス排出量の実質ゼロを目指す
・自治体が再エネ導入目標を開示
・自治体が再エネ推進地域を指定し再エネ事業を拡大
・企業が温暖化ガス排出量の情報開示

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