エプコの中期経営計画を詳細解説-12

まずは従来の新築住宅における設備工事の建築フローについて、説明させていただきます。

エプコでは得意先であるハウスメーカーから建築図面のCADデータを受け取り、自社開発の設備設計システムを利用して建築CADデータ上に設備配管の設計をしていきます。

この時の設計時間短縮と品質向上のため、設計の自動化範囲を拡張する取り組みを日々行っております。

エプコでは設備設計に加えて、現場施工で使用する材料積算と設備工事店への工事積算を行っており、これらの積算は設備設計データから自動的に計算されております。

また、水回りで使用する給水と給湯配管は、工場でプレファブ化して現場配送されているため、給水給湯配管のプレファブ加工データも設備設計データから自動作成しております。

給水給湯配管がプレファブ加工できるのは、配管材料がゴムホースのようなチューブ状であるため、現場での施工も工場での加工も比較的容易なためです。

一方で排水工事においては、配管材料が4mの直管で口径も最大10cmと太く、サイズも様々なため、設備工事店が現場状況や材料の在庫に合わせて資材販売店へ材料を注文し、配送された材料を使って職人が現場で施工しております。

このような現場依存型の工事が残ってしまうのは、使用する材料が多く、配管形状が複雑なため、設計段階で現場での施工内容を忠実に再現しづらい点と、汚水などを流すため、配管材料をゴムホースのような可とう性のある材料に置き換えられない点も関係しております。

しかしながら、建築業界では職人の高齢化と職人不足が深刻さを増しており、排水配管のプレファブ化による建築工事の合理化は、業界ニーズが極めて大きいと判断しております。

 

カテゴリー:中期経営計画2021

エプコの中期経営計画を詳細解説-11

 D-TECH事業 2020年実績 2025年目標 年平均成長率 利益上昇率
 売上高 22.2億円 43億円 +14.1%
 営業利益率 20.8% 26.0% +5.2P

D-TECH事業はデジタル技術を活用して設計サービスを高付加価値化し、職人の高齢化対策と建築工事の合理化に貢献することで、売上高と利益率の向上を図ってまいります。

具体的にはBIM(ビルディング・インフォメーションモデリング)により設計図面を3次元化し、現場での施工状況を設計図面上で可視化します。

3次元設計図により施工内容が可視化されることで、水回りの排水配管を工場でプレファブ加工することが可能になります。これにより現場での施工簡略化が図れ、職人の高齢化や職人不足への対応に貢献することができます。

また、配管資材においては工場での集中購買となり、中間商流の短絡化が図れるため、建築工事の価格低減につながります。

更に3次元設計図はクラウドで情報共有されるので、工事関係者が3次元設計図をスマホや携帯端末で確認することができ、現場施工の品質向上や建築工事全体の合理化につながります。

次回からはBIMクラウドサービスにおけるエプコの強みやビジネスモデルについて、説明してまいります。

カテゴリー:中期経営計画2021

エプコの中期経営計画を詳細解説-10

セグメント セグメント別売上高 セグメント別営業利益率
2020年実績 2025年目標 2020年実績 2025年目標
 D-TECH事業 22.2億円 43億円 20.8% 26.0%
 H-M事業 12.2億円 38億円 26.7% 27.0%
 E-Saving事業 5.2億円 19億円 2.6% 6.0%
 持分法投資損益
 TEPCOホームテック
(37億円) (100億円) ▲0.1億円 2.0億円

( )はTEPCOホームテックの参考数値

今回策定しました2025年を最終年とする中期経営計画では、2020年実績と比較して、売上高2.3倍(年平均成長率17.9%)、経常利益率+9.4P、ROE+8.2Pを目標にしており、建築DXで既存事業をベースに高付加価値化することで、筋肉質の企業体質への転換を目論んでおります。

セグメント別では、D-TECH事業は設計サービスを3次元BIMでクラウド化し、建築工事のプレファブ領域拡大で建築工事を合理化することで、売上高2倍、営業利益率+5.2Pというバランスの取れた成長を計画しております。

また、H-M事業ではメンテナンスサービスをCRMでクラウド化し、居住者・住宅会社・修理会社をアプリでつないで効率化し、修理データのAI解析でメンテナンスサービスを高付加価値化することで、売上高を3倍に引き上げることを目標にしております。

更にE-Saving事業では、東京電力HDが掲げる脱炭素社会の実現に向けた電化戦略において、その受け皿となるTEPCOホームテックの受注が拡大し、TEPCOホームテックを施工面で支えるエプコグループ傘下のENE’s社の売上高も3.6倍、営業利益率+3.4Pに達する計画をしております。

持分法適用会社であるTEPCOホームテックの売上高は、37億円から100億円を目論んでおり、持分法投資損益も2億円となる目標を掲げております。

次回からはこれらの中期経営計画を達成するために必要な、セグメント別の事業戦略について説明させていただきます。

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