2018年11月の記事

経営者の求心力とガバナンスについて、その2

それではどうすれば経営者の良心を健全に保つことができるのでしょうか。

その答えの一つが、「徳を積む」、「足るを知る」ということではないかと考えております。

この二つは、社内向けのa route でも何度も紹介してきておりますが、人として真っ当に生きるために備えておくべき素養と思います。

経営者の前に、まず、その人が真っ当な人間なのか、が問われるのであって、特に上場企業であるパブリックカンパニーの経営者には欠くことができない素養であると考えます。

「徳を積む」とは、おごらない人間であるための修行といってもよいと思います。

組織を束ねるトップを社員が信頼できなければ、会社は一つにまとまるわけがありません。

故に経営トップは、おごらない人間であるために、日常生活の中で「徳を積む」努力を重ねる必要があります。

「徳を積む」には、人ぞれぞれのやり方があると思いますが、代表的な徳の積み方が掃除であると思います。

最近ではオフィスビルの管理上、清掃会社がオフィスの掃除を請け負っておりますが(エプコでも)、本来であれば、毎日働く職場を自分たちできれいに掃除するのは当たり前のことであって、職場の掃除は社員だけではなく、経営トップも自ら掃除をすることで、職場の動きや社員の仕事ぶりといった日々の気づきを得ることができます。

こういう日常的な努力の積み重ねが、人としての徳を積んでいくことにつながると思います。

特に経営者が日々掃除をすることで、経営者という立場に甘んずることなく、組織の一員としての役割を自覚することができ、自らを律することができるように思います。

ちなみに私も朝6:20分には出社して、人通りが多いごみ置き場の周りや入退出するドア付近の床や通路を、水雑巾で拭きながら徳を積んでおります。(かれこれ30年近く掃除を続けておりますが、なかなか、徳は積みません)

つづく。

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経営者の求心力とガバナンスについて、その1

昨今、経営者にまつわる話題が世の中を騒がしておりますので、本日から3回に分けて、カリスマ経営者の求心力とガバナンスについてお話しさせて頂きたいと思います。

いつの時代もカリスマ経営者の求心力とガバナンスの両立は課題になっておりまして、今回の日産自動車に係る事件もその典型だと考えております。

著名な経営者であればあるほど、そのカリスマ性は抜きん出ております。

私が考えるカリスマ経営者の優れた点は、求心力があり、危機突破力があり、イノベーション力があり、改革力があり、推進力があり、経営に関する明確なヴィジョンを示し、組織を1つにまとめ上げて、即断即決で意思決定して、目標に向かって会社全体を前進させる力があります。

一方で、成果を上げ、永く経営に携わり、ブレない姿勢で経営にあたるカリスマ経営者に対しては、組織としてのガバナンスが効かなくなるデメリットもあるように感じます。

ちょっとおかしい、規程違反ではないか、と感じることがあっても、実績のあるTOPに物が言えず、内部統制や監査の機能が効かず、結果として法を逸脱してしまう事案もしばしば発生しております。

また、法を犯さなくても、意思決定の判断基準が独創的になりすぎて、判断ミスを重ねる結果も散見されます。

だからといって、経営トップを定期的に代える仕組みを作れば問題が解決するかといえば、また違う問題も発生してしまい、カリスマ経営者が代わった途端に業績が低迷してしまう企業もこれまで数多くありました。

こう考えると経営者の求心力とガバナンスの両立には名案がないのが現実であり、最終的には経営者の良心が健全であることが、この課題を解決する有効な手段であると考えております。

つづく。

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2018年12月期 第3四半期の決算概要について

本日、エプコの2018年12月期 第3四半期決算について発表しましたので、決算概要をご説明させていただきます。

まず、本日の第3四半期決算発表に合わせて、投資家向け決算説明資料を当社Webサイトに掲載しております。

今回の決算説明資料は、第3四半期の決算内容の説明に留まらず、現在進行中の事業状況、今後の施策などについて、開示できる範囲でより詳しく掲載しておりますので、ぜひ、ご参照いただき、エプコ(およびTEPCOホームテック)の経営状況をご理解いただければ幸いです。

(参考)2018年12月期第3四半期決算説明資料

また、11月30日(金)19:00から決算説明会を開催いたしますので、多くの皆さまのご来場をお待ちしております。

(参考)第10回 株主・投資家向け経営計画説明会のご案内

さて、今回の第3四半期決算にてお伝えしたい内容は、下記の3点です。

①当第3四半期(7~9月)営業利益の増益転換及び売上高営業利益率の向上

②2018年12月期通期業績予想の修正は、来期以降の業績拡大に向けた先行投資によるもの

③来期以降の業績拡大に向けた取り組みが着実に進展

まず、①当第3四半期(7~9月)の増益転換及び売上高営業利益率の向上について、ご説明いたします。

2018年12月期は第2四半期まで人財に対する先行投資により増収減益でありましたが、当第3四半期(7~9月)の営業・経常・当期純利益は増益転換しており、特に、営業利益については前年同期比で21.9%増加し、売上高営業利益率は18.2%から19.7%に上昇しております。

これは、増収(業務増加)に対応できる人員体制が整備され、先行投資効果が事業効率の向上に結びついてきた結果と考えております。来期以降につきましても、組織・人員体制の整備を進めてさらなる増益及び利益率向上を目指す所存です。

次に、②2018年12月期通期業績予想の修正は、来期以降の業績拡大に向けた先行投資によるものについて、ご説明いたします。

10月19日付で発表しました2018年12月期通期業績予想の修正では、営業利益以下の段階利益を減額しており、株主の皆様にはご心配をおかけしております。

当該修正の要因(沖縄情報センターの移転及びTEPCOホームテックにおける新規事業進出)はいずれも将来の業容拡大に向けた先行投資によるものであります。

短期的には利益減少要因となりますが、中長期的には当社の企業価値向上に資する投資と捉えており、下記③の取り組みにおける成果につながるものと考えております。

③来期以降の業績拡大に向けた取り組みが着実に進展について

エプコ本体に関しましては、当第3四半期において全ての事業セグメントで増収を達成しており(前年同期比+10.7%増(全社))、来期についても今期の増収要因が継続し、全ての事業セグメントで売上成長が続く見通しです。また、設計コンサルティング事業及びカスタマーサポート事業においては業務効率向上のための取り組みが具体的に進捗しております。

(詳細は、2018年12月期第3四半期決算説明資料 第1部P.6・11・12参照)

また、今回、沖縄でサービス提供しております住宅全般のアフターメンテナンスに対応するコールセンターサービスが好調であることから、将来の新規顧客獲得のため新オフィスに移転し、現在の床面積より約1.5倍に増床いたしました。

この新オフィス移転の背景には、TEPCOホームテックが5月よりサービスを開始いたしました、TEPCOメンテナンスサービスのコールセンターをエプコが受託したことも要因の1つです。

TEPCOホームテックでは、住宅のメンテナンスサービスを通じてお客さまとの接点を深化させ、省エネリフォームにつなげる施策を積極的に行っており、東京電力エナジーパートナーとの連携も図りながらTEPCOメンテナンスサービスの拡大を図っております。

この他、海外事業(中国等)についても、中長期的に持続的な成長を果たすために、様々な形で時流に沿った新規事業の布石を打っております。

(詳細は、2018年12月期第3四半期決算説明資料 第2部及び第3部(P.21~56)参照)

TEPCOホームテック及び海外事業のいずれも、中長期的な成長の手応えを確実に感じていることから、着実に事業計画達成のための施策を実施していくことにしておりますので、引き続きご支援のほど、よろしくお願いいたします。

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