コロナ後を見据えた事業シナリオプラニング

本日はコロナ後における弊社の事業シナリオ(仮説)について、お伝えさせていただきます。

新型コロナウィルスの蔓延によって多くの企業が気づかされたことのひとつに、これまで常識と考え行ってきた事業活動の方法や働き方が、実はリスク要因を内包しているという事実を体験したことにあると思います。

例えば、

・多くの社員が1つのオフィスに集まり仕事をするリスク

・対面で行う営業や遠隔地に出張して仕事をするリスク

・紙を使った業務のリスク

・事業活動のバックアップ体制を構築していないリスク などなど

もちろん、業種によってリスク要因は異なりますので、これらに当てはまらないことは多いと考えますが、弊社の事業領域である住宅産業においては、業績以外でコロナ後に対応していかなければならない課題と考えております。

一方で、ITの進化により、分散化、非接触化、デジタル化を中核に据えた事業モデルの確立が容易になっており、住宅産業においてもデジタル技術を活用した事業構造の再構築が進むものと考えております。

コロナ後、企業間取引には企業が提供する価値に加え、BCP(事業継続計画)対策の優位性が評価の重要なポイントになると考えます。

ウィルスの発生だけではなく、自然災害が発生した場合においても、事業が継続できる体制を構築できているかが重要です。

弊社では3重構造にパッケージ化(地域分散・拠点分散・勤務分散)されたBCP対策により分散効果を発揮しつつ、設計とアフターメンテナンスの業務品質を維持する体制を更に強固にしてまいります。

そしてクラウドによるBIM(3次元設計)サービスを提供することで、建築関係者がいつでも、どこでも、だれでも同じ情報を非接触で得ることができ、BCP対策との相乗効果で利用が加速するものと考えております。

更に全国の現場へ資材を提供するために欠くことのできないサプライチェーンマネジメントの維持においても、BIMにより生成されクラウドで提供される資材情報は必須の要件になると考えます。

このように弊社が取り組んでおります デジタル技術xBCP 対策は、コロナ後における住宅産業の事業構造の再構築には必要不可欠な要件になると確信しておりますので、アフターコロナを見据えてスピーディーに構築してまいります。

引き続き、ご支援のほど、よろしくお願いいたします。

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2020年12月期第1四半期決算の概況ご説明

本日、エプコの2020年12月期第1四半期決算について発表しましたので、決算概要をご説明させていただきます。

また、本日の決算発表に合わせて、投資家向け決算説明資料を当社Webサイトに掲載しておりますのでご確認願います。

(参考)2020年12月期 第1四半期決算説明資料

2020年12月期第1四半期実績は、売上高1,009百万円(前期比+2.9%増)、営業利益152百万円(前期比+28.9%増)、経常利益188百万円(前期比+65.9%増)、四半期純利益134百万円(前期比+128.4%増)という結果となりました。

今回の第1四半期決算は、売上の伸びに対して各段階利益が大きく増加(利益率が上昇)する結果となりました。ポイントは下記の2点です。

①エプコの各事業にて先行投資の成果が生まれていること

営業利益の増益要因は、エプコの各事業において実施してきた様々な取り組みの成果によるものであります。各事業の概要は下記のとおりです。

<設計サービス事業>

(これまでの取り組み)

中国設計拠点の業務移管(シンセン→吉林)による人件費やオフィス賃料などのコスト削減効果及びITを活用した設計業務の自動化による業務効率化

(当第1四半期の成果)

当第1四半期は、消費税増税の影響により既存業務の設計売上は▲47百万円減少(前年同四半期比▲7.6%減)したのに対し、日本及び中国の生産性向上により既存業務の設計費用は▲50百万円減少(前年同期比▲10.7%減)し、既存事業においては増益を確保

<メンテナンスサービス事業>

(これまでの取り組み)

2018年11月に沖縄情報センターの新オフィス移転によるキャパシティ増加に伴う受託拡大及びITを活用したコールセンターのオペレーター業務の効率化を推進

(当第1四半期の成果)

売上の増加及び生産性の向上により、メンテナンスサービス事業の営業利益は89百万円となり、前年同期比で+21.4%増加

<システム開発事業>

(これまでの取り組み)

主に電力小売事業者、住宅会社・工務店向けクラウドサービス事業の普及に注力

(当第1四半期の成果)

継続収入(クラウドサービス利用料)及びスポット収入(システム受託開発)共に売上増加したことにより、前第1四半期は▲23百万円の赤字だったのに対し、当第1四半期は+19百万円の黒字

②TEPCOホームテックの事業拡大による持分法投資損益の増加

また、経常利益及び四半期純利益が大きく増加しているのは、前述した営業利益の増加に加えて、TEPCOホームテック(東京電力エナジーパートナー株式会社との合弁会社であり、当社の持分法適用会社)の事業拡大による持分法投資損益の増加が主たる要因です。
(前第1四半期の持分法投資損益▲7百万円の赤字に対して、当第1四半期の持分法投資損益は+33百万円の黒字)

TEPCOホームテックが運営する省エネ事業は、東京電力エナジーパートナー株式会社との営業連携及びエネカリの販売推進効果により、省エネ機器(太陽光発電システム、蓄電池、オール電化機器等)の施工受託が着実に拡大しております。

省エネ事業に対する社会的な関心は高く、今後も太陽光発電の固定価格買い取り制度(FIT)で契約満了を迎えるご家庭に対する蓄電池工事や電気自動車への充電設備工事など、様々な切り口で受託拡大が見込まれることから、今後もさらなる飛躍が見込めると考えております。

一方で、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、日本ひいては世界の経済に及ぼす影響が懸念されております。

新型コロナウイルスへの対応状況及びその影響の詳細については、本日発表した適時開示資料「新型コロナウイルス感染症の対応状況および影響等に関するお知らせ」をご覧頂きたいと思いますが、新型コロナウイルスの感染防止策がもたらす影響は短期的に収束しないことが予想され、第2四半期以降においては設計サービス事業やTEPCOホームテックによる省エネ事業の売上減少など、当社事業にも悪影響を及ぼすことが見込まれます。

しかし、当社グループとしては、各事業における従来の業務体制を抜本的に見直す好機と捉えて、デジタル技術を活用したBCP(事業継続計画)の最強化を図ってまいります。

新型コロナウイルスや自然災害の多発により、今後はあらゆる業務で事業継続性を念頭に置いたオペレーションの見直しが進み、バックアップ体制の強化が求められる時代になると考えております。当社グループとしましては、BCPの最強化により顧客のBPO需要 (バックアップ業務)の新規受託に対応しつつ、多拠点連携や在宅勤務といったBCPが実践しやすいクラウド型の拠点整備やクラウドサービスの構築を加速させてまいります。特に情報化が遅れている建築業界においては、BCP対策は急務と考えております。

デジタル技術を活用して設計から工事、アフターメンテナンスの情報をクラウドで一元管理できるプラットフォームの提供に取り組むことで、経済環境の悪化にも負けず、持続的な成長を図ってまいりますので、引き続きご支援のほど、よろしくお願いいたします。

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建築TECH企業に向けた進化への挑戦とポストコロナ時代のエプコ

皆さま

本日は、4月1日付で変更になりました新組織体制のご紹介を織り交ぜながらポストコロナ時代を見据えた今後の展開をご紹介させていただきたいと思います。

なお、各事業部の取り組みの詳細について、今後当社の広報ブログで特集させていただきますので、ぜひ、ご覧ください。

これまでの歩み

まず、これまでの30年でエプコは業界の常識を非常識と感じ、事業構造を一変させるソーシャルイノベーションを起こすことで事業成長してきており、日本の住宅設備業界で一定のシェアを確立しました。

具体的にはプレファブ化を設備業界の主流にした設計サービス事業、設計データを活用したアフターメンテンナンス事業、住宅の省エネ事業を展開することにより。住宅のライフサイクル全般を革新するサービスを展開してまいりました。

今後の展開-2050年ビジョン-

今後もエプコがさらに事業成長を続けていくために、IT技術が進化し、更に加速する時代を見据えDX(デジタルトランスフォーメーション)をキーワードにエプコも建築TECH企業への変革及び住宅領域での事業モデルをSDGsに合致させた形で多領域へ水平展開してまいります。

■ デジタル技術で高付加価値事業モデルへ進化

建築TECH企業への変革を遂げるにあたり、当社は4月1日付で事業部体制を変更致しましたので、各事業の今後の展開を簡単にご紹介させていただきます。

・D-TECH事業(旧:設計サービス事業)

D-TECHはデザイン・テックの意味で、エプコの強みである設計データを活用したサービスを3次元化し、BIM(Building Information Modeling)プラットフォームのポジションの実現を目指します。そして3次元設計データに動画や音声を加えることで、外国人作業者への研修や携帯端末での視聴により施工ミスの削減につながるコンテンツサービスを実現します。

・H-M事業(旧:アフターメンテナンス事業)

H-Mはハウス・マネジメントの意味で、エプコの強みであるメンテナンスデータとAIを組み合わせることで、コールセンターと修理サービスの効率化を図ります。コールセンターのオペレーター向けには適切な修理方法を画面表示。また、AIによるメンテナンスデータ分析により修理そのものを低減するサービスを実現いたします。

・E-Saving事業(TECOホームテック)

E-Savingは省エネルギーの意味で、省エネ機器を所有から利用というコンセプトに基づき初期費用ゼロ円で省エネ機器を設置し、電気料金と機器利用料をセットにした新たなエネルギー利用モデルの普及を目指します。更にIoTでエネルギーを効率よく使用するエネルギーマネジメントも提供してまいります。

■ 住宅領域での事業モデルを多領域へ水平展開

・Evolution事業

Evolutionはエプコの次代を担う新規事業の意味で、エプコの建築関連ノウハウを活用したビジネスの創出を目指します。具体的には3次元BIMだからこそできるプレファブ化の実現や100万世帯を超える2次元設計データを活用した設計業務の効率化により、人手不足の建築業界における設計業務のBPO領域の拡大を目指します。また、住宅業界で培った事業モデルを海外へ水平展開し、エプコの経営理念である世界の人々の住まいと暮らしを支えるインフラ企業としてSDGsへ貢献してまいります。

ポストコロナ時代を見据えた働き方

最後に、ポストコロナ時代のエプコの在り方について述べさせていただきます。

4月8日のプレスリリース及び本ブログで触れたとおり、当社は新型コロナウィルス感染症の拡大を受けまして、中国(深圳市・吉林市)でのBCP活動を皮切りにエプコグループ全体でBCP対策を行っております。

今後はポストコロナ時代(コロナ第二波、第三波も想定)を見据え、全社員がオフィス勤務することを前提にした集中就労体制ではなく、恒常的にテレワークを取り入れた分散就労体制を構築することで、より強固なBCP体制を整備しながら、サービス品質や生産性を維持し高めていく働き方改革を推進してことが重要であると考えております。

エプコといたしましては、2050年ビジョンを着実に推進するために、ポストコロナ後を見据えた積極的な事業投資、人財投資を行ってまいりますので、今後ともご支援の ほど宜しくお願いいたします。

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