カテゴリー:IR | a route(みちすじ) - パート 2

事業ポートフォリオの優先順位の見直しについて

本日、2022年12月期第2四半期及び通期の連結業績予想の修正を発表いたしましたので、その背景についてご説明させていただきます。

まず、エプコの3つの事業ポートフォリオの事業環境を説明しながら、事業ポートフォリオの優先順位見直しについて、ご説明させていただきます。

①設計サービス事業:【↘】

今回の業績予想修正の主要因は設計サービス事業における計画未達です。

設計サービス事業は創業時からの事業で、これまではエプコの業績の牽引役でした。

一方で、設計サービス事業は新築住宅向けのサービスであるため、新築住宅(主に注文戸建住宅)は減少トレンドのため、近年は厳しい事業環境が続いております。

また、設計の入力作業は中国子会社(深圳市及び吉林市)で行っているため、昨今の急速な円安による運営費の増加がコストアップの要因となっております。

この打開策として、数年前からデジタル技術であるBIMを活用した3次元設計サービスへの先行投資を行っており、一部の大手住宅会社でトライアル採用となっておりますが、住宅業界全体への普及には、もうしばらく時間を要すと考えております。

②メンテナンスサービス事業:【↗】

建築図書と家歴データを活用した適切な修理対応と24時間365日のコールセンターサービスが事業の強みです。

また、ストック住宅に対するメンテナンスサービスのため、客先である大手ハウスメーカーの引渡し戸数に応じて、毎年、着実に管理戸数が増加し、結果として安定的な増収が見込めます。

一方で、管理戸数増加=人もオフィスも増加となるため、昨今ではアプリを活用したメンテナンスサービスの効率化も図っており、同時にアプリ開発も継続中です。

更に修理データを活用した機器交換やリフォームといったデータビジネスへのグレードアップが今後の課題と認識しており、この分野での人財補強も必要と考えております。

③省エネサービス事業:【⤴】

東京電力エネジーパートナーとエプコの合弁会社であるTEPCOホームテックを通じた省エネ事業を展開しており、太陽光発電や蓄電池、EV充電器などの省エネ・再エネ機器をサブスクモデルで提供するエネカリサービスを手掛けております。

省エネ事業は脱炭素社会の実現という世界的な潮流に乗っており、 また、昨今のエネルギー価格の高騰や電力不足も省エネ事業の追い風となり、大手分譲住宅会社や大手不動産会社からの採用が急増していて、今後はエプコの主力事業へ成長するものと思います。

一方で、急速な事業拡大に伴い、営業・設計・施工・業務・システム・アフターなどの体制整備が 喫緊の課題であり、TEPCOホームテックとエプコとのより一層の業務連携強化が必要となっております。

このため省エネサービス事業の受注拡大にエプコの経営資源を優先的に投入し、省エネサービス事業を基軸として事業成長を目指してまいります。

また、本日より、東京電力エネジーパートナーとTEPCOホームテックによる省エネキャンペーンも始まりました。キャンペーンを通じて、より多くのご家庭に省エネ・再エネを普及させていきたいと考えております。

企業は事業環境の変化に合わせて、事業ポートフォリオの優先順位を適切に見直さなければ成長できません。

これまでのエプコの事業ポートフォリオの優先順位は、①設計サービス→②メンテナンスサービス→ ③省エネサービスの順番で業績を牽引してきましたが、今後は、①省エネサービス→②メンテナンスサービス→③設計サービスの順番で業績拡大を図っていくことになると思います。

また、事業ポートフォリオの優先順位を見直すにあたっては、中期経営計画のローリングも行ってまいります。

今、下半期に中期経営計画におけるセグメント別の計画数値を見直し、2022年12月期の本決算のタイミングで開示させて頂く予定で検討を進めてまいります。

エプコとしては、今回の事業ポートフォリオの優先順位の見直しを通じて、経営スローガンである脱炭素x建築DXを更に推進して、事業成長を再加速させていきますので、引き続き、ご支援のほど、よろしくお願いいたします。

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抽選式株主優待制度を新設いたしました

今回は、本日発表いたしました抽選式株主優待制度の新設について、なぜ実施するのかを、ご説明させて頂きます。

エプコが抽選式株主優待制度を検討する前提として、自社のパーパス(存在意義)に直結し、自社のサービスを提供でき、SDGsにも貢献する、これら3つを網羅することができれば、社会からも、エプコを応援してくださっている株主の皆さまからも、理解を得られるのではと考えました。

企業が果たす大切な役割の1つとして、自社が展開している事業やサービスを、より多くの企業や消費者に知ってもらい、使ってもらい、満足してもらい、自社のファンになってもらうことは、企業の信頼性やブランド価値向上にとって重要なことだと思います。

これまでのエプコは大手ハウスメーカーの黒子として、新築住宅の水回りなど、住宅インフラに欠かせない設備設計サービスや、住んでからの暮らしを24時間365日で支えるアフターメンテナンスサービスを提供してまいりましたが、住まいや暮らしを縁の下で支えておりますので、エプコという社名やサービスそのものを知らない消費者、投資家が数多くおられます。

一方で、エプコもプライム市場に上場する企業として、より多くの人々や投資家にエプコを知ってもらい、エプコのサービスを使ってもらい、満足してもらうことで、エプコの事業性や将来性に魅力を感じていただき、エプコを末永く応援してもらう仕組みが必要と感じておりました。

そのような中、脱炭素社会の実現に向けて日本のみならず世界的にも省エネ・再エネの普及が求められている昨今、エプコが東京電力エナジーパートナー社と合弁しているTEPCOホームテックの省エネサービス(エネカリ)が、大手不動産会社や大手分譲住宅会社からの採用により拡大傾向にあります。

TEPCOホームテックが手掛ける太陽光発電システムを株主優待にすれば、先の3つの指標にも合致でき、TEPCOホームテックの工事ネットワークを活用することで全国対応も可能なことから、抽選式の株主優待制度として新設することにいたしました。

今後は市場や株主の皆さまからのご意見を踏まえながら、制度の改善や省エネアイテムの追加を検討していきたいと考えております。

エプコグループとしては、3つの事業(設計・メンテナンス・省エネサービス)を通じて、住まい・暮らし・地球環境をデジタル技術で支えることで、更なる事業成長を果たしてまいりますので、引き続き、ご支援のほど、よろしくお願いいたします。

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2022年3月度月次業績について(TEPCOホームテックの業況ご報告)

本日は、昨日開示いたしました2022年3月度月次業績に関するお知らせの中から、持分法投資損益に該当するTEPCOホームテックの業況についてご報告させていただきます。 

TEPCOホームテックの足元の業況ですが、大手住宅会社が脱炭素社会の実現に向けて、新築住宅に太陽光発電システムや蓄電池を設置する意欲が急速に高まっておりまして、TEPCOホームテックが手掛ける初期費用ゼロ円の定額利用モデル(エネカリ)の採用が増加傾向にあります。 

また、昨今のインフレと円安による電気ガス料金の高騰は今後も継続見込みであることから、電気ガス料金の支出を抑えられる太陽光発電システム搭載の住宅は、住宅購入者のニーズにも合致しているため、住宅会社のエネカリ採用に弾みを付けている状況です。 

更に、既にエネカリを採用している大手不動産会社の住友不動産や野村不動産、大手分譲住宅会社のアーネストワンなどによるエネカリ宣伝効果も相まって、新規の大手分譲住宅会社からの引き合いも増加傾向にあります。 

昨年から大手分譲住宅会社にエネカリが採用されておりますが、新築住宅向けのエネカリは設計受付から工事引き渡しまでの期間が約10ヶ月程度になり、エネカリの売上計上が工事引き渡し時となるため、ようやく今年の3月から売上計上できるようになり、営業利益面でも単月黒字を回復しております。 

そのような工程のため、エネカリの受注残が順調に積み上がっており、今後は安定的な業績(物件引き渡し)が見込まれる予定です。 

エプコグループとしても、業務面、施工面でTEPCOホームテックを支援していき、両社が共に成長できるビジネスモデルを築いておりますので、引き続き、ご支援のほど、よろしくお願いいたします。 

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