エプコと日本IBM社との協業合意について

 IBM社プレスリリース資料

 この度、当社と日本アイ・ビー・エム株式会社(以下、日本IBM社)が、エネルギー・マネジメントなどの分野で協業することで合意いたしましたので、その合意内容についてお話しさせていただきます。

 当社と日本IBM社は、エネルギー分野でシステムやサービスを提供していることから、両社が保有する得意分野でのシステムやノウハウを連携させることで、両社の強みを相互に補完し、電力小売り分野でのエネルギー・サービスを迅速に展開できるものと考えております。

 具体的には、当社のアプリケーションサービス(ぴぴパッ!)の提供や、電力小売りに係わる業務支援サービスと、日本IBM社が提供するサービス・デリバリー・プラットフォーム(以下、SDP)を連携していく予定です。

 電力小売りの自由化を見据え、今後、電力小売り市場へ新たに参入する企業や自治体が増加するものと思われます。その新規参入する企業や自治体が、スピーディーに電力小売り事業を開始できるよう、日本IBM社の電力情報基盤と当社の業務支援サービスをパッケージで提供していく計画です。

 また、両社は、需要家(家庭など)向けにHEMSデータを利活用したアプリケーションサービス(ぴぴパッ!による節電アドバイスや見守りサービスなど)を提供し、個別の需要家とOne to One のコミュニケーションを確立していく計画です。これによりサービスに対する需要家の反応を直に確認することができるため、需要家が求めるエネルギー・サービスの提供や、電力のビックデータを活用した様々なエネルギー・サービスの開発が可能になると考えております。

 大規模展開で個別の需要家とコミュニケーションを図るには、日本IBM社のCampaign機能を活用する他、当社のぴぴパッ!の機能拡張においては、日本IBM社の次世代クラウド・プラットフォームであるIBM Bluemix のAPIを活用し、公開していく予定です。

 当社は住宅関連事業会社向けに、個別住宅ごとの設備設計やコールセンターなどの業務支援や顧客管理のサービスを提供しております。また、需要家(家庭向け)には、特許を取得したHEMSアプリケーション(ぴぴパッ!)で、ECHONET Lite に対応した機器を自動制御することで節電を行うサービスや、快適な暮らしをサポートするWEBサービスを提供しております。

 今後、両社の協業を進化させ、電力小売り事業へ参入する多くの企業や自治体向けに、電力小売りシステムやバックオフィス業務をパッケージにしたユーティリティーサービスを提供し、より広範に事業展開を図っていく所存です。

 

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カテゴリー:スマートエネルギー

福岡県みやま市が、なぜ電力小売り市場へ参入するのか?

福岡県みやま市の電力小売り市場参入

 本日は、当社と共同で大規模HEMS情報基盤整備事業に参加する福岡県みやま市が、大規模HEMS事業への参加を契機に、自治体である みやま市が、なぜ電力小売り市場への参入を検討しているのかについて、お話しさせていただこうと思います。

 大規模HEMS事業の採択を受けて、福岡県みやま市役所では、8月1日付でエネルギー政策推進室が新設されました。みやま市長は新エネルギー宣言を行い、今後、大規模HEMS事業の立ち上げ、自治体自らが電力小売りに関与する自治体PPSへの展開、みやま市全世帯へのHEMS導入、それにより市全体をスマートエネルギーシティーに創り上げ、全国自治体のモデルになるよう強力に推進していく方針であると発表しております。

 みやま市では、市役所内にエネルギー政策推進室を設置し、みやま市職員3名が指名され、同時に当社からも1名がみやま市の職員として辞令交付を受け、大規模HEMS事業を自治体と当社が一体となって推進する体制にいたしました。この大規模HEMS事業を一過性ではなく、持続可能な事業モデルとして運営する意気込みが組織にも現れていると感じております。

  福岡県みやま市が電力小売り市場への参入を検討する背景として、みやま市を含め、全国で自治体が関与する形で再生可能エネルギー設備の設置が拡大傾向にあり、電力供給の地域分散化が進んできていることがあげられます。このような取り組みにより、自治体では遊休地など地域資源を有効活用し、再生可能エネルギーによる地域振興をめざす動きが全国に広がってきております。

 みやま市では、2016年の家庭向け電力小売り自由化以降は、これまでのような再生可能エネルギーからの売電だけではなく、みやま市民に自治体が直接電力を供給するモデルを検討しております。

 全国の多くの自治体では、水道事業や下水道事業を永年に渡り手掛けており、メータ検針や請求業務なども含めたインフラ事業に係わる市民サービスは豊富な経験と実績があります。これらに加え、電力小売り事業も市民サービスの一環として提供することは、市民や自治体にとっても数多くの利点があると考えます。

 市民にとってのメリットは、水道・下水・電気が1本化されるので、引っ越し時の契約変更や請求書、支払いなどの煩雑さが削減されます。また、自治体によっては水道・下水・電気料金のセット割引などもできるかもしれません。

 自治体によっては、水道メータと電気メータの検針作業を1人で行うことで業務コストの削減につながりますし、請求書の発行も一本化できれば郵送コストの削減が可能になります。自治体が電力小売りに関与すれば、電力販売の収益が自治体財政の補填にもつながりますし、雇用の創出にも寄与すると考えます。

 自治体が電力小売りに参入するには、家庭用の低圧電力取引きに係わるシステムや電力業務全般、自治体ならではの特徴ある電気料金プラン、電力データを利活用した市民に役立つエネルギーマネジメントサービスや生活支援サービスが特に重要と考え、全国自治体のモデルとなり、かつ、水平展開可能なビジネスモデルのパッケージ化を目指しております。

 当社では、みやま市の家庭から得られる電力ビッグデータの解析、HEMSアプリケーションの提供、電力データを利活用したサービス提供、電力取引システム及バックオフィス業務の提供などを通じて、みやま市から全九州へ、そして全国自治体へ、自治体が関与する電力小売り導入パッケージモデルの推進を図っていく方針であります。

 このように全国に約1,700ある自治体が電力小売りに参入することで、地域経済が動き出しますし、地域独自の電力供給や料金プランなどで市民の選択肢が広がり、市民生活にも好影響があると考えます。

  当社では自治体の電力小売り参入をサポートさせていただきながら、広範なエネルギーサービスを展開していく方針であります。

 

 

 

 

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カテゴリー:スマートエネルギー

エプコが考える電力小売り市場でのビジネスモデル

エプコのスマートエネルギー技術

 当社は、大規模HEMS情報基盤整備事業での採択を千載一遇の好機と捉えており、これを契機に電力小売り市場への参入を加速させていく方針でありますので、本日は当社が考える電力小売り市場でのビジネスモデルについてお話しさせていただこうと思います。

 電力小売りの全面自由化によって顕在化する市場は、全国7,800万契約口、金額にして約7.5兆円にもなると試算されております。この自由化によって、あらゆるプレーヤーに事業参入の機会が生まれると考えております。

 当社もこれまで培ってきた住宅・家庭分野での設備設計力・顧客管理力・IT力の強みを活かして電力小売り市場へ参入しておりますが、当社自ら電力小売りを行うのではなく、電力小売りに参入しようとする企業や自治体へのインフラ提供をビジネス化する考えでおります。

 ここでいうインフラ提供とは、電力データなどを収集する情報基盤や、電力データを解析・加工してサービスに利活用するためのアプリケーション基盤の提供であり、正にここが今回採択された大規模HEMS情報基盤整備事業の内容と合致しており、大規模HEMS事業に参加するコンソーシアムメンバーの皆様と事業連携を図り、電力小売り市場での事業展開を加速していく方針であります。

 電力小売り市場で当社が関与する将来的なマーケットシェアを20%、約1,500万契約口を1つの目標にしています。当然、当社単独では難しく、さまざまな企業、自治体との協業を考えております。

 当社が考える電力小売りビジネスのポイントでありますが、家庭という小口の需要家1契約あたりから得られる利益は少額ですので、単なる電力販売だけでは収益の確保は難しいと考えております。電力小売りに参入する多くの企業との差異化も図ることができません。重要なのは、電力データなどを活用した独自性の高い生活支援サービスやエネルギーマネジメントサービスだと思います。

 電力小売り市場へ参入しやすい企業として、一般家庭に販路を持つスーパーやコンビニなどがありますが、スーパーが電力販売を行う場合、スーパーで電力契約すると店舗で利用できるクーポンがもらえるサービスは作りやすいと考えます。また、家庭の口座を把握している通信キャリア、クレジットカード業界なども、電力販売と合わせた割引プランなどが可能と思います。

 特に、自治体には電力小売り市場への参入に大きなチャンスがあると考えます。すでに水道や下水道という生活インフラを提供する自治体が、電力も提供するというのは自然な流れだと思います。実際にドイツでは、19世紀後半以降、水道、ガス、電気の供給や交通など、市内のインフラ整備・運営をするために発達してきた公的な事業体であるシュタットベルケが900程度存在し、ドイツの電力小売り市場で20%以上のシェアを持っております。

 自治体から電力を購入すると電気クーポンを発行し、公営バスや商店街で使えるようにすれば、地域の活性化にも結びつけやすく、雇用の創出、住民サービスの拡充にもつながります。また、電力データを利活用した高齢者見守りサービスは自治体の福祉体制の効率化に寄与できると考えており、自治体財政の補填になると思います。このように自治体が電力小売り事業に参入するメリットは非常に大きいと思います。

 当社では自治体が電力小売りに参入する際に必要となるシステムやバックオフィス業務、コンサルティングなどを1つのパッケージで準備する計画であり、今回の大規模HEMS情報基盤整備事業において、福岡県みやま市とコンソーシアムに参加するのはその一環であります。

  このように、電力小売り市場へ参入する企業や自治体には多くのチャンスがありますが、それを支える生活支援サービスやエネルギーマネジメントサービスを提供するためのアプリケーションや、電力データを解析・利活用できるシステムを構築するには、高い技術力とノウハウが必要になります。このため、当社では、企業や自治体の電力小売り参入を手助けするITプラットフォームサービスを提供していく考えでおります。

 また、電力小売り市場での優位性を確保するために、当社では今年1月にイギリス・ケンブリッジ大学のスマートシティー研究室と共同研究協定を締結しており、自由化先進国のノウハウや先端技術を吸収し日本へ展開することを目指して、ケンブリッジ大学と共に太陽光余剰電力予測や電力消費分析の技術開発をスタートしております。

 さて次回は、大規模HEMS情報基盤整備事業で、当社と共にコンソーシアムに参加いたします福岡県みやま市が、なぜ電力小売り市場へ参入するのかをご紹介させていただこうと思います。

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