エプコの中期経営計画を詳細解説-9

住宅産業の事業環境が大きく変化する中でエプコが取り組む事業戦略は、デジタル技術を活用して住宅産業が抱える構造的な課題を解決するソリューション提供です。

エプコの既存事業は従来からも課題解決型サービス(設備工事のプレファブ化で施工を簡略化、住宅のメンテナンスサービスで居住者と住宅会社を24時間365日サポート)ではありますが、ここにデジタル技術を加えることで既存事業を高付加価値化し、従来では実現できなかった領域までサービス提供することが可能になります。

具体的には新築領域で設計サービスを手掛けるD-TECH事業においては、従来の2次元CAD設計図を3次元BIM設計図にアップグレードいたします。設計図面を3次元化することで設計段階において施工内容を細部まで表現できるようになり、例えば従来設計図では手間の掛かっていた水回りの排水配管工事をプレファブ化できるようになります。

排水配管をプレファブ化することで現場での施工簡略化が図れ、職人の高齢化や職人不足といった課題解決への貢献が可能です。

更にメンテナンス領域でサービス提供するH-M事業では、これまで居住者からの修理依頼は全てコールセンターで対応しておりましたが、コールセンターと併用してアプリによる修理対応サービスを提供いたします。更に修理会社ともクラウドで情報共有することでスピーディーな修理対応を行いつつ、修理データはAIで解析し、施工や製品の品質分析に加え機器交換予告など、これまで実現できなかった修理データマイニングへの展開が可能になります。

このようにデジタル技術を活用することで、コールセンターサービスから居住者・住宅会社・修理会社をつなぐCRMプラットフォームサービスへの進化を図ってまいります。

そしてTEPCOホームテックを管掌しているE-Saving事業においては、太陽光パネルや蓄電池、エコキュートなどの電化機器をサブスク型(初期費用ゼロ円で設置し、利用料で回収するモデル)で提供することで、電化住宅を普及させ、脱炭素社会の実現に貢献してまいります。

更に、CRMサービスを提供している住宅会社と連携して、既存住宅のお客さまへ電化リフォームを共同提案するなど、ストック住宅の家歴を活用したビジネスモデルの構築を図ってまいります。

エプコではこれら3つの事業を通じて、SDGsへの具体的な取り組みを行ってまいります。

カテゴリー:中期経営計画2021