2018年事業展望:その2

本日はエプコが取り組んでいるAI設計の進捗についてご説明させていただきます。

エプコの主力事業の1つである設備設計サービスは、新築低層住宅(戸建てやアパート)においてはシェア約14%、年間10万戸ほどの設備設計を手掛けております。

自社開発したソフトウェアを活用して設備設計を行っているのが、中国広東省シンセン市に拠点を置くエプコの主力設計センターで、中国人スタッフ約200名が設計業務に携わっております。

過去、エプコが設備設計を手掛けてきた戸数は100万世帯を超えており、全て設計データとして保存されております。

この設計のビックデータを活かして、新築の設備設計ができないかと考えたのがAI設計で、昨年、6か月間に渡ってAI設計の研究開発を進めてまいりました。

これまでの設備設計の考え方は、自社ソフトによる効率的で品質がよく、スピーディーな設計というものでしたが、やはり、そこには多くの人が介在しなければなりませんでした。(エプコは中国吉林省にも設計センターがあり、そこにも中国人スタッフ約150名が在籍)

これによる課題は、人財の入れ替わりを想定して厚めに人を配置する必要があり、新入社員への教育体制にも多くの時間を要してしまいます。また、中国も人件費の高騰により、安価な労働力の提供に限界が見え始めてきております。更に日本では、少子高齢化の影響で人手不足が慢性化しております。

これを打破するには、過去に設計した100万世帯のビックデーターを使って、AIで類似の設備設計図面を検索してきて、修正するだけで設計業務を終わらせる、つまり、仕事のやり方、考え方を根本的に変える必要があります。これこそが、働き方改革の一丁目一番地だと思います。

一方で、日本ではAIの開発人財そのものが少なく、業務で利用できるレベルまでシステムを開発するには時間も費用も掛かってしまうので、そこで、AI設計の開発自体も中国のシンセンで行うことにいたしました。

ご存知のようにシンセンは、中国のシリコンバレーと言われており、グローバル企業の開発拠点がシンセンに集結しており、優秀なシステムエンジニアも数多く集まってきております。シンセンであればAI設計のシステムを開発できる人財も採用しやすいですし、設計業務そのものもシンセンで行っているので、日常の業務の中でシステムのチューニングもしやすい環境にあります。

まず、AI設計導入により業務効率を50%向上させることを2018年の目標に掲げ、CEO直轄のプロジェクトとして推進してまいります。

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