NEWS

ニュース

福岡県みやま市・株式会社エプコによる大規模HEMS情報基盤整備事業の取組みについて

各 位

福岡県 みやま市
株式会社 エプコ

 

 

福岡県みやま市・株式会社エプコによる大規模HEMS情報基盤整備事業の取組みについて

 

福岡県みやま市と株式会社エプコは、共同事業協定を締結し、経済産業省の補助事業である「大規模HEMS情報基盤整備事業」におけるHEMS管理事業者及びHEMSデータ利活用事業者としてコンソーシアムに参加し、福岡県みやま市において、本年8月をめどに整備事業を開始します。

 

大規模HEMS情報基盤整備事業のコンソーシアム構成

 国内主要通信キャリアである東日本電信電話株式会社、KDDI株式会社、ソフトバンクBB株式会社及びパナソニック株式会社の4社がコンソーシアムの幹事企業を務める「大規模HEMS情報基盤整備事業」に、福岡県みやま市と株式会社エプコがコンソーシアムメンバーとして採択されました。
 福岡県みやま市においては、小売り完全自由化後の自治体による電力供給事業も視野に、構築された情報基盤やサービスシステムを持続的に拡大展開していくためのモデル地域になることを目指してまいります。

コンソーシアム

 

(採択されたコンソーシアムの各事業者)
東日本電信電話株式会社
KDDI株式会社
ソフトバンクBB株式会社
パナソニック株式会社
福岡県みやま市
株式会社エプコ スマートエネルギーカンパニー
東京急行電鉄株式会社
株式会社TOKAI ホールディングス
株式会社グリーン発電会津
ヤフー株式会社
東京瓦斯株式会社
凸版印刷株式会社
ONE エネルギー株式会社
株式会社NTT ファシリティーズ
株式会社エネット
株式会社NTT ぷらら
株式会社セブン&アイ・ネットメディア
株式会社大和総研ビジネス・イノベーション
株式会社エヌ・ティ・ティ・ソルコ
株式会社構造計画研究所

 

 整備事業内容

 大規模HEMS情報基盤整備事業を実施するため、以下の構築、検討を実施します

① 大規模HEMS情報基盤の構築
全国約1万4千の大規模な数の世帯にHEMSを導入し、これをクラウド管理する情報基盤のシステムを構築します。九州エリアでは、福岡県みやま市において、約2,000世帯にHEMSを導入いたします。

② 大規模HEMS情報基盤の標準化検討
APIの標準化により、円滑に、仕様の異なる複数のHEMSから情報を集約するとともに、複数のHEMSデータ利活用事業者のシステムにデータを提供することを目的とします。

③ プライバシーに配慮した電力利用データの利活用環境の検討
福岡県みやま市の参加世帯の実際の声を反映したプライバシー上の対応策を検討し、消費者が安心できる電力データの利活用環境の整備を進めます。

④ 持続可能なシステムモデルの構築
大規模HEMS情報基盤が持続的に運用されるために、低コストな基盤構築・運用の在り方を追求するとともに、提供されるサービスの受容性などを検証し、将来にわたって有効に活用される事業環境に向けた方策を検討します。

 

                 図表 事業の全体像

事業全体像

 

大規模HEMS情報基盤整備事業がもたらす効果

・HEMSの普及促進
HEMSは家庭部門における省エネをサポートすることが主目的の機器であり、これが普及することによって国全体として家庭部門のエネルギー消費の大幅削減を図ることが期待され、利用者にとっては省エネによる電気料金の削減がメリットとなります。

 ・HEMSの付加価値向上を可能にする新サービスやビジネスモデルの確立
電気事業者の新規参入の円滑な促進を図るためには、全面自由化に加え、電力小売に附帯する様々なエネルギーサービスを可能にする競争環境の構築が必要とされることから、HEMSから得られる電力のビックデータを利活用するための導入コスト低減を可能にする革新的な新サービスやビジネスモデルの確立が推進されます。

 このような取り組みが実現されることによって、家庭向けのHEMS管理事業者や新規の電力小売事業者による多種多様なサービスが可能になり、将来的な電力小売市場での健全な競争環境の実現に寄与することが期待されています。

 

図表 大規模HEMS基盤・サービスの実現イメージ

大規模HEMS基盤・サービスの実現イメージ

 

HEMS管理事業者としての役割

 福岡県みやま市と株式会社エプコは、HEMS管理事業者として約2,000世帯の市民モニタを募集し、HEMSを導入いたします。モニタ宅のHEMSデータを取得すると共に、電力データを集約機能*に送信する役割を担います。また、大量のHEMSを統括して制御・管理する機能の妥当性やシステムの耐久性を確認いたします。*図表 事業の全体像参照
福岡県みやま市では、全市民を対象にした説明会の開催、広報誌による継続的な啓蒙活動やサービス体感モデルルームの設置などで本事業内容を市民にわかりやすく伝え、説明会後はコールセンターによる市民からの問合せ、アンケートの対応や本事業への参加を呼び掛けるフォロー電話で、市民の協力を促して参ります。

 

HEMSデータ利活用事業者としての役割

 福岡県みやま市と株式会社エプコでは、APIを用いてHEMSデータとプライバシーデータを活用することにより、市民モニタに対し、次の4つのサービスなどを提供し効果検証を行います。

 【エネルギーマネジメントサービス】
①家庭用太陽光余剰電力買取りサービス
太陽光発電設備が設置されている住宅に対し、HEMSから得られた電力データを基に太陽光発電の余剰電力*を予測し、太陽光の余剰電力を市民から買取り、福岡県みやま市に販売するビジネスモデルを展開いたします。*太陽光発電設備容量により全量の場合もあります。

②電気・ガス料金プラン診断サービス
家庭のエネルギーを最適利用するため、HEMSデータと利用者の属性データを基に、電気及びガスのエネルギー診断を行い、各家庭ごとにエネルギーの使用方法をアドバイスするサービスを行います。

 ③仮想電気料金プランと電気クーポンサービス
電力小売り自由化を見据え、HEMSから得られた電力データを基に、福岡県みやま市独自の地域に適合した仮想電気料金プランを作り、モニター家庭に提示します。
現時点では電力小売りは出来ないため、電力会社からの電気料金請求額と仮想電気料金プランでの仮想請求額の差額見合分を電気クーポンとして市民に提供し、福岡県みやま市で利用できるサービスを行います。

 【生活支援サービス】
④高齢者見守り・健康チェックサービス
全国的に高齢化が見込まれる中で、独居老人・介護老人の増加が見込まれています。 
本人はもとより、家族にとっても安否確認のニーズは高まると考えられています。
HEMSから得られた電力データを基に、高齢者の様子を見守れるサービスを行います。

 その他、コンソーシアムメンバーと複数のサービスの提供を検討してまいります。

 

福岡県みやま市の紹介

 福岡県みやま市は人口約4万人、世帯数約1万4千の都市です。福岡市の南約50㎞に位置し、市域の多くは筑紫平野に含まれる平地で、市の南西部は有明海に面しています。
 住宅用太陽光発電への補助金、大規模太陽光発電事業者への減税措置に加え、みやま市自らが大規模太陽光発電事業者に出資するなど、他地域に先駆けた先導的な取組みを行っています。今後、HEMSのある新しい暮らしモデル自治体になることを目指し、同時に家庭向け電力小売り事業への関与検討もスタートさせています。一方で、地域密着型の質の高いエネルギーサービスの提供が、地域経済活性化につながると考え、民間企業と連携してエネルギー政策に力を入れている先導的自治体です。

 福岡県による共同事業支援・協力

 福岡県みやま市では、福岡県(企画・地域振興部総合政策課エネルギー政策室)の協力・支援の元、本事業を推進していくことにより、他地域に先駆け低炭素型社会の形成、関連産業の集積、新産業の創出などを目指すものです。なお、九州・沖縄地方産業競争力協議会が2014年4月18日に取りまとめた地方版成長戦略「九州・沖縄地方成長産業戦略」において、アクションプランプロジェクトの一つとして「九州スマートコミュニティー産業化プロジェクト」(幹事:福岡県)が位置付けられています。本実証事業は、当該産業化プロジェクトを具現化する取組の一つとなっています。

 

 【報道関係者様 問い合わせ先】
株式会社エプコ スマートエネルギーカンパニー
電話:03-5244-6388  担当:磯部・白岩・野口
https://www.epco.jp/contact/contact.php?type=epcoall

 福岡県みやま市 企業誘致推進室
電話:0944-63-6111  担当:古田・渡邉
http://www.city.miyama.lg.jp/

 

添付資料「経済産業省大規模HEMS情報基盤整備事業 九州地区事業推進内容のご説明」

以上