A route みちすじ|株式会社エプコ CEOブログ
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中期経営計画|設計サービス

今回は設計サービスの説明です。

住宅領域の設備設計サービスを取り巻く経営環境は、ますます厳しさを増しています。住宅産業は、人口減少という構造的な課題を抱えており、中長期的に新設住宅着工戸数の減少が避けられない状況にあります。こうした事業環境の変化に対応し、業績目標を達成するための一番重要なポイントは、デジタル技術の活用による生産性の向上になります。

現在、「D-TECH2.0プロジェクト」と称し、既存設計業務に従事するスタッフの人数を3分の1にする取組みを進めており、当該効果が発現することで、売上高経常利益率を2024年実績の16.2%から3年間で25.8%に向上させることを目指しています。

本取組みは、日本及び中国の設計拠点における業務フローについて、デジタル技術を活用しながら抜本的に変革するものであります。デジタル技術の活用としては、大きくポイントが3つあります。

①設計図面の検査工程におけるシステムによる自動検図
②設計図面の作図工程における大量の作図データを基にしたAIによる類似物件の検索
③設計データの受け渡し工程におけるクラウド一元化システム

この取り組みによって、設計業務の生産性を革新的に高め、既存の設計スタッフを新しい成長分野である再エネ設計やBIM設計、太陽光の工事分野や火災保険関連業務等に配置転換することが可能になります。まずは、既存事業分野の生産性向上に取り組みつつ、次のステップでは新規分野の開拓による売上・利益成長につなげてまいります。

また、再エネ領域の設備設計サービスでは、太陽光パネルの割付図作成やEV充電器の申請図面作成等、再エネ設備の設計業務を手掛けています。これらのエネルギー企業向けの設計業務の需要が拡大していることから、専門人材を早期に育成する等、体制を強化してまいります。

住宅会社におけるCADの3次元化やBIMの本格普及にはもう少し時間を要すると見込まれますが、非住宅分野ではすでにBIMの普及が進んでおり、当社もこの分野でBIMサービスの展開を加速させてまいります。