節電ゲームで特許を取得いたしました。

節電ゲーム

この度、日本で初めて電力データを利用したインターネット上で楽しめる節電ゲームで特許を取得することができました。本日はそのお話しをさせて頂きたいと思います。

今回取得した節電ゲームを一言でいうと、需要家の電力情報を利活用したエネルギーゲーム(略してエネゲー)です。そしてエネゲーの狙いは、ゲーミフィケーションによる省エネ行動の促進とO2Oによる生活関連サービスの提供を目的としております。

2016年4月に電力小売が完全自由化されるのに伴い、スマートメーターやHEMSの普及が広がり、電力データを利活用した電力の見える化、家電や蓄電池のコントロール、更には生活関連サービスなどが可能になります。

一方、現状も今後も予想される課題としては、HEMSが見える化以上に浸透せず見える化も一過性、ゲートウェイであるHEMSとスマート家電の生活レベルでの連関に時間を要す、HEMSを通じた生活に密着した関連サービスの具体化などがあります。

これは需要家、事業者の双方が、まだ電力データを身近な存在として利用しきれていないからだと類推しており、特に需要家の利便性を高めなければ電力データを利活用した新たな電力サービス市場は形成できないと考えております。

やはり需要家にとっては電力データを利活用することで、省エネ活動が楽しく継続され、それにより電気料金がリアルに下がって始めてメリットを体感できると考えます。

電力やサービスを提供する事業者にとっては、電力の販売に加えて自社製品の増販や新たな付加価値サービスで商圏の拡大を目論んでいると思います。

この両者の思いをゲームという身近な手法を用いてマッチングさせたのが、今回特許を取得したエネゲーであります。

このエネゲーの特許は、ゲームを通じた需要家の継続的な省エネ活動(参加者同士の競争)、ゲームの中で行うスマート家電や蓄電池のコントロール(見える化や家電制御)、ゲーム内での電気クーポン発行や広告、それと実店舗を結びつけたO2Oによる生活関連サービスといった構成で出来上がっております。

具体的には各家庭のスマートメーターやHEMSからの電力データを分析して、省エネした電力量を測定します。その省エネした分の電力量がゲーム上にある電気自動車のバッテリーに充電され、それで電気自動車を動かし、世界各地の観光地を巡る電気自動車レースというゲームです。

スマートメーターからは30分単位で電力データを取得できますので、エネゲーでは電気の見える化は勿論できますし、同じような電力消費量の家庭の人達とお気に入りの観光コースを電気自動車で競争しますので、省エネ意欲も向上すると考えております。

また、ゲーム上の観光コースの中にはショップやレストランも設けられますので、電力小売企業と提携して、電力小売企業が発行する電気クーポンをゲーム上のショッピングセンターで利用すると、現品が実際に家庭に配送されるなど、O2Oサービスにも展開できる構成になっております。

このエネルギーゲームで特許を取得したことにより、日本全国の家庭がエネゲーを利用して楽しみながら省エネができ、それにより電気料金が下がり、かつ、リアルな店舗と連動してサービスを受けることができるようになります。

そういう暮らしに役立つ楽しいエネルギーゲームを、ゲーム会社の方々と一緒に制作して全国に普及させたいと考えておりますので、ゲーム会社の皆さん、ご一報お待ちしております。

 

 

 

カテゴリー:スマートエネルギー